子供時代は家庭内にモラハラが蔓延する
いわゆる機能不全家族でした。

ありがとうとごめんなさいが一切ない家庭。

何が正しいか、正しくないかも親の一存で決まり、
自分の思いや感情がなかったことにされる環境。

父親の不機嫌を母や子供たちが受け
母親の不機嫌は子供たちへの体罰に変わる。

否定や嘲笑は当たり前、
親の愚痴を聞くのも当たり前、

反抗してもさらに押さえつけられるなか、
私は自分がどうしたいのか、
今何を感じているのか、わからないまま
自分を抑えることで何とか子供時代を生きていました。

「親や世間のいう正しさ」に合わせて生きるなかで
“ちゃんとした人”を演じ続けていたように思います。

自分の感覚よりも、周りの目。
心の声よりも、「こうあるべき」。

こうして人として尊重される経験を
持てないまま大人になった私は、
成人式を写真を捨てるほど
自分のことが大嫌いになっていました。

こうして自暴自棄に過ごした20代で
人生最初のどん底を経験します。

自分がこれまで押し込めていた
激しい怒りや憎しみ、悲しみが
勝手にあふれ出して止まらなくなったのです。

肌も心も生活も荒れ、
お金の不安と孤独につぶされそうになり、
文字通り心身ともにどん底でした。

やがて迎えた最初の親との対決では
これまで行き場のなかった
ありとあらゆる感情をぶつけ、
怒り、泣きわめきましたが
彼らとの関係が改善することはありませんでした。

やがて結婚するも
親から無自覚に向けられる
「決して幸せにはさせない」という
エネルギーに苦しみます。


そして子育てが始まったとき。

今度は思ったままの感情をそのまま
出す子どもの無邪気さに、
自分の中の抑えていた感情が
次々と引き出されます。

多動で言葉の遅い我が子の成長に
一喜一憂しながらも
過去の心の傷はとめどなく溢れました。

やがて「子供には自分と同じ痛みは
ぜったいに渡さない」と決意。

その決意のもと、
親の執着から物理的に距離を置き、
さまざまな知識を詰め込みながら、
”自分を整え直す”ことに心を砕きました。

いつまでも親の言動に苦しめられる
自分自身も嫌気がさし、
親を”許す”ことで
この問題を終わらせようとしたのです。

対決の日から気が遠くなるほど話をし
互いに謝罪し合うかたちで
表面上は問題を収束。

しかし
自分が傷ついてきた事実は
決して許すことができず、
「親のせいで」という思いが拭えませんでした。

この時の私は
親を許すよりももっと大切なことを
置き去りにしていたことにまだ
気づけていませんでした。

本当の意味で前に進むためには、
傷ついた自分の心を癒すことと
自分の見たくない弱さや狡さに
目を向ける勇気が必要でした。

正直に言えば、
それはとても痛くて、怖い作業でした。

しかし、これ以上前にも進めない、
もう向き合うしかない、というなか
コーチングや瞑想、呼吸法を学び
実践する中で初めて見えたのは

今なお怒り傷つく自分がいたこと、
そしてそんな自分を心の奥底で許せず
ずっと隠してきた自分、でした。

そんな自分を許してあげられるのは
自分しかいない。
こんな自分に許可を出してあげられるのも
自分しかいない。

このセルフラブの概念が
次の人生の扉を開けてくれました。

以来、私は人生の土台として
自分自身を愛し育てる
”セルフラブ”を伝える活動をしています。

それからの日々は
穏やかで安心し、愛情と希望で
満たされるようになりました。

また、叶えたいと思っていた夢が
本当に次々と叶うようになりました。

今私が思うこと、それは

自分自身を信じて進み続けることが
自分にチカラを取り戻す
最大で最速の道だということ。

“自分との信頼関係”を取り戻し、
力強く自分の人生を歩めるようになった今
今こうして誰かに伝える活動に
深い使命を感じています。

もし今、かつての私のように、
悩みや苦しみを抱えている人がいるなら、
コーチングでこのプロセスを手渡したいと思っています。